アストンマーティンとMINIの共通性におけるデザインの変遷

論文のような難しげな題名を付けましたが、40年以上変化しなかったミニのデザインをアストンマーティンという名車のデザインを使って分析してみようという大それた試みです。
まず、アストンマーティンがMINIと同じように英国が生んだ最高級スポーツカーであることは車好きの皆さんであれば誰もが周知しているところであると思います。最高級車ということはその製作、デザインにおいても最高の技術が用いられていることは当然です
その車とMINIの意外な共通性に気付いたところからこの論文はスタートしたのです。
まずこの写真をご覧ください。
1957年のアストンマーティンDB2/4MkⅡという車です。
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このデザインを見たときに初代ミニと似ている事に驚きました。ライト、バンパー、グリル、そしてウインカーの位置、フォグランプ、ウインドウの角度や形状など多くの点で共通性があります。車を作るうえでの技術的な自由度の問題もあったと思いますが、この全長の長いアストンマーティンをうんと前後に詰めたらミニになるんじゃないかと思うくらいに似ています。
結局ミニは初代のこの頃のデザインのまま変わらなかった訳ですが、アストンマーティンはモデルチェンジを行います。
どうなったかといいますと、次の写真を見てください。
1965年のDB5という車です。確か最初のボンドカーになった車です。
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少しライトが寝かされて洗練された雰囲気になったと思います。と同時に今のBMWMINIに少し似てきたとは思いませんか?
思いませんか。
では次の写真を見てください。
1970年のDB6です。
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この写真を見て私は再び驚きました。
ライトの角度や周囲のメッキ、ポジションランプや分割されたバンパーなどフォグランプも含めて、私のBRGのMINIにそっくりなんです。
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勿論、アストンマーティンの象徴であるグリル形状こそ違っていますが、フランクスティーブンソンはこの辺りのデザインの変遷も充分に意識した上でMINIをデザインしたのでしょう。
なぜなら、MINIは「40年間変わらなかったミニが通常にモデルチェンジを重ねたらどんな車になったか」という事を意識してデザインしたと彼は明言しているからです。
つまり初代BMWMINIはアストンマーティンの様にミニがモデルチェンジを重ねたであろうというデザインを正確に踏襲しているといえます。
「しかし、こうしてみると現代の車だと思っていた私のMINIもデザイン的には相当古いデザインを土台にしていますねぇ」
そしてその後アストンマーティンは英国自動車産業の衰退の波にもまれ一時期、ラゴンダ、ヴィラージュという歴史の汚点とも言えそうな駄作を発表しますが、多くの人は無視していることでしょう。

そのアストンマーティンが再び世界中の注目を集めたのが、2004年にDB7ヴァンテージというモデルを発表してからです。
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ここで再びアストンマーティンのデザインが伝統と格式を取り戻し、本来のアストンマーティンデザインに戻るのですが、それではそのデザインがMINIに影響を与えるのでしょうか?
注意して見て頂きたいのは、ライトの形状とフォグランプの形状です。
寝かされたライトと大きなフォグライトが、二代目MINIのデザインに通じるところがあるのではないでしょうか。
特に発売にはなりませんが、MINIのコンセプトモデルであるフランクフルトモーターショウで見たモデルはかなりの共通性を感じます。
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こうして見ると、モデルチェンジしなかったミニが正常にモデルチェンジした場合にどうなったかという、そのシュミレーションをアストンマーティンのモデルチェンジに見ることが出来るというのが私の論文発表でした。

そしてその変遷から言えることは、フランクスティーブンソンのデザインしたMINIは間違いなく、ミニの進化系であるということです。

そして今後のMINIを考えるときに、ちょっと気になるのはアストンマーティンのデザイン変化を参考にするのはいいですけど、アストンマーティンはあくまでも「スポーツカー」であることに対して、MINIはFFのコンパクトカーである事を忘れずにデザインしてもらいたいと思います。
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by kan2_MINI | 2007-03-13 13:00
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