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スポーツカーとレーシングカー

運転することが楽しい車という意味で、MINIは間違いなくスポーツカーである。
それでもMINIにはONE、COOPER、COOPER Sという3つのスポーティグレードがあり、街中をちょこまかと走るのに最適なONE、郊外のワインディングで楽しいCOOPER、そして豪快な加速をプラスしたSというグレードがある。
Sはスタビライザーも太くなっていて、各グレード共通のボディ剛性の高さと相まって、かなり堅めの乗り心地を我慢する必要もあるが、乗って楽しいという意味ではスポーティ度は抜群である。

この3種のMINIの足回りの違いは、バネレートとダンピング特性とスタビライザーの有無、太さである。つまりとりあえず乗り心地に目をつぶって、走って楽しいという意味では足回りを固くし、ロールさせないほうが、その傾向にあるといえる。
当然ロールが少なく堅い足回りは、「コーナーリングにおける限界性能も高める」という意味を持っている。

そこで、よりスポーティ度を高め、コーナーを速く駆け抜けることを求めるユーザは、当然の行く着く先として、さらに堅い足回りを求めることになる。

そこで、私はSよりも太いアイバッハのアンチロールバーを装着し、SPAXの6kg~8kgというノーマルの2倍近いレートのサスペンションを装着し、さらにはコーナーリングスピードを上げるために、AZENIS RT215というハイグリップタイヤ(195-55-15)を装着した。

その結果、得られたものは。公道における恐ろしく高いコーナリング限界であった。

純正のサスペンションにノーマルタイヤを履いて峠を気持ちよく飛ばしてゆくと、ある限界からタイヤが悲鳴を上げ始め、「そろそろ限界だよ~」と車が信号を発しはじめる。さらに速度を上げてゆくと、車の挙動が不安定になりハンドリングにもタイヤのグリップが限界になったことを感じることができる。

ところが、ハイグリップタイヤにより必要以上に限界を引き上げた車は、ちょっとやそっとで不安定になることも無く、ひたすら高いスピードでもタイヤは悲鳴を上げること無くコーナーでも限界を見せない。
その結果、、、、、。
恐ろしく速いスピードで公道を走る事になるが、それは楽しいというレベルを超え、対向車の有無も含めてひたすら緊張感しか感じない速度域でのドライブとなってしまう。いや、これはもはやドライブではない。
1台であっても公道でレースをやっているに過ぎない。

実はここまで高いコーナースピードの乗り物を他に知っているし、乗ったことが私はある。
それは、レーシングカートである。レーシングカートのコーナリング限界は恐ろしく高い。
レーシングカートのコーナー限界は、スポーツカーの感覚で恐怖を感じながらノーブレーキでコーナーへ飛び込んでゆく時の速度のさらに2段階くらい上にある。
この速度域では、タイヤが滑るのを気にしながら走るというよりは、実はカートのシャシーフレームのたわみを感じるようになる。スリックタイヤの限界域ではコーナリング中にガタガタとボディが震えだす。
それを超えたときに、いきなりズバッと尻が滑るのがカートだ。

それでもタイヤバリアに守られ、スピンしてもそれほど危険ではない専用コースなので、怖いなりにも楽しく走れるのが、レーシングカートである。そう、これはレーシングカーの世界だ。

このレーシングカーを公道に持ち出しても、危険な要素の多い公道では、楽しくなんか走れるはずも無い。無謀な走りをするほど私は若くも無い。

実は、それが限界を引き上げた私のMINIの走りなのだ。現在の私のMINIで公道を走っても思ったほど楽しくは無い。なのでやはり予定通りではあるがタイヤは再び純正タイヤに戻します。
もちろんサーキットでは再びハイグリップタイヤで限界を目指すのが楽しみですが、それでも限界を高めたMINIはシートやボディやブレーキに不満が出そうなのが、目に浮かんでくるので楽しみな反面なんとなく不安でもある。

これが、走りの限界から感じる、スポーツカーとレーシングカーの違いである。もちろん公道よりはるかに安全なサーキットで走った場合、レーシングカーの運転は楽しいし、そのサーキットでの車の限界は、恐ろしいほどまでに限りなく高いところにあり、レーシングカーはそこを目指してるのは言うまでもないし、そういう世界がレースの世界だろう。

また、スポーツカーとレーシングカーのサスペンションには大きな違いがあることを改めて理解する事ができた。それはスポーツカーのサスペンションは、「速くそして楽しく、公道を走ることを目的としている」わけで、そのバネレートやダンピング特性は、凸凹な路面でも垂直方向のショックを吸収し、いかに快適に走ることができるかを求めたセッティングである。

これに対してレーシングカーのサスペションは上下動において、快適さなんてものは皆無であり「路面へのトラクションが最大になるためのセッティング」のみであり、バネレートやダンパー特性は「コーナーリング時の姿勢変化の安定」を目的としてセッティングされている。
つまり、公道を走るためのスポーツカーのサスセッティングの目的・方向と路面の良いサーキットを走るレーシングカーのサスセッティングの目的・方向性は全く違っているのである。
つまり、私のようにMINIのコーナリングスピードを高め、速く走る事を目的としてサスセッティングをした場合、国道は極めて快適に走れても、県道や市道レベルの荒れた路面では、とても快適とは言えない乗り心地になってしまう。さらには公道では全く必要としないコーナリングの限界スピードを持った車を運転しても、「自らが運転する楽しさは増加するものではない」という事実がある。

もちろん、そこそこのスピードで走れば充分に安全で楽しいのであるが、コーナーで全く音(ね)を上げない車は、自分が車を御している感覚に乏しく「速く走れること=楽しく走れること」では無い事を実感させるものなのです。
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by kan2_mini | 2006-05-29 22:33

タルガタスマニアラリーで、、、、。

4月29日、オーストラリアのタスマニアで行われていたラリーの第3レグのホバートステージにおいて日本人の運転するMINIクーパーS(ドライバー:イケダノブ40歳、ナビゲーター:シブエショウイチ36歳)がコントロールを失い観客の中に突っ込みました。
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この事故で地元の3名の観客が怪我をし、40歳男性と64歳の男性2名は重症です。
ドライバーとナビゲータに怪我はありませんでしたが、検査のために病院に行きました。

ドライバーがコントロールを失ったことが原因ではありますが、現地ではレース主催者の安全対策に問題が無かったかなどを調査している模様です。噂では本来ウオーターバリヤーを設置すべきところを費用をケチってテープで仕切っただけという運営を問題視する声も上がっているようです。

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タルガタスマニアラリーは様々なカテゴリーに分かれており、300名ほどが参加する世界的にも有名なラリー競技です。
http://www.targa.org.au/Targa/index.php
そのラリーでとても残念なことに、MINIが観客を巻き込んだ事故を起こしてしまったということです。
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偶然にも私はこのニュース映像を見ていました。
コントロールを失った白いMINIがコースを飛び出し、カメラに向かって走ってきました。
そしてカメラの脇を通って観客の中に突っ込んでゆく映像はとても恐ろしかったです。

この映像を見て、可愛いMINIと言えどもコントロールを失えば、大きな事故になって人を傷つけるという事実を改めて思い知らされます。
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by kan2_MINI | 2006-05-01 14:29